うなぎ関係ない名前のふたりがお送りする鉄道路線擬人化二次創作(紙端国体劇場様)ぶろぐ。
ご本家の横須賀さん→ジュニアを見て何故か思いついたネタ。
・半蔵門が11号線だった頃、主に面倒を見ていたのは日比谷ちゃん
・メトロの人たちは父の日はきっと早川さんに感謝して何かやるよね(銀座様の影響)
っていう妄想だけを勝手に詰め込んだ。
ちなみに所沢では安比奈さんが西武の面々にカーネーションを贈られる光景が見られたらいいよね!
ちょう萌える。
・半蔵門が11号線だった頃、主に面倒を見ていたのは日比谷ちゃん
・メトロの人たちは父の日はきっと早川さんに感謝して何かやるよね(銀座様の影響)
っていう妄想だけを勝手に詰め込んだ。
ちなみに所沢では安比奈さんが西武の面々にカーネーションを贈られる光景が見られたらいいよね!
ちょう萌える。
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5月某日 東京メトロ宿舎。
「ひびやちゃん、おかえりなさい!」
業務を終えて部屋に戻った日比谷に、少年 11号線が出迎えの言葉と同時に花束を差し出した。
「どうしたの?」
「きょう、ははのひだから!」
予想外の光景に豆鉄砲を食らった鳩の表情を浮かべる日比谷に、胸を張って満面の笑みを浮かべてそう宣言する。
その言葉で、ようやく日比谷も今日が『何の日か』を認識した。
運行時間の変更でしか曜日感覚を持てない生活を送っているが故に、日比谷は日付指定のイベント事に疎い。
メトロ最長老の影響で6月の第三日曜日に創始者を思いささやかな宴を開くことはあるのだけれど。
『母』と呼べる存在はいないから、尚更5月の第二日曜日は意識の外だった。
『この子にとっては、自分のことそういう認識なのか』
銀座のバイパスとして生まれた子供 11号線の面倒を見るようになって、数ヵ月。
子供特有(だろうと推測する)の奔放さに翻弄されることが多くて、正直苦労しているけれども。
11号線にとって『自分』が『特別』なのだと思うと、何となくくすぐったいような気持ちになった。
『母』というのはどういうものなのかは、よくわからないけれど‥‥
「ずっと、待ってたの?」
「うん!まっさきにわたしたかったから!」
日比谷の帰宅を待っている間、ずっと手に掴んでいたのだろうか。
差し出す花束の包装紙は所々くしゃくしゃで、包まれた花も何となく ほんの少しだけ元気がない、気がする。
だが当の本人は全く気にしていないようなので、日比谷も敢えてツッコまないことにした。
「ありがと。でも、何故薔薇なの?」
少年の手から花束を受け取り 日比谷はおや、と首を傾げる。
包まれていたのは 真っ赤な、薔薇が三本に飾りとして添えられたかすみ草。
知識でしか知らないことだが‥‥普通、母の日に贈る花といえばカーネーションではないだろうか。
もちろん、カーネーションでなければいけないわけではない、だろう。多分。
それに、これは彼の気持ちだろうから文句をつけるつもりはない。
だけど。薔薇が特別好きなわけではないし、当然そんな話をしたことがあるわけでもない。
今は春咲の時期だけれど、薔薇の方が高価なような‥‥なのに、何故だろう?
日比谷はそう疑問を感じずにはいられなかった。
「ひびやちゃんのこと、だいすきだから!おはなやさんが、だいすきなひとにあげるならばらだよってすすめてくれた!」
「‥‥」
何だろう、何か‥‥意味が、違うような。
ボタンを掛け違えたかのような、違和感が日比谷の心を過る。
間違っているのは11号線なのか、花屋なのか。
その間違いはどこで起こったのかはわからないけれど‥‥表現することも難しい、もやもやとした得体の知れない感覚に日比谷の表情がほんの少しだけ曇った。
「えへへ、だいすきだよ、ひびやちゃん!」
少年は微妙な表情の変化に気づかない。
その内心に秘めた葛藤ともなれば尚更、知る由もない。
だから、揺るぎない自信をありありと含んだ笑顔で日比谷をぎゅうと抱きしめる。
「‥‥ありがと」
何故だろう 子供の戯言なのに、素直に受け取れないような‥‥
全身の抱擁を受けながら、そんな心理的抵抗を感じずにはいられなかった。
「ひびやちゃん、おかえりなさい!」
業務を終えて部屋に戻った日比谷に、少年 11号線が出迎えの言葉と同時に花束を差し出した。
「どうしたの?」
「きょう、ははのひだから!」
予想外の光景に豆鉄砲を食らった鳩の表情を浮かべる日比谷に、胸を張って満面の笑みを浮かべてそう宣言する。
その言葉で、ようやく日比谷も今日が『何の日か』を認識した。
運行時間の変更でしか曜日感覚を持てない生活を送っているが故に、日比谷は日付指定のイベント事に疎い。
メトロ最長老の影響で6月の第三日曜日に創始者を思いささやかな宴を開くことはあるのだけれど。
『母』と呼べる存在はいないから、尚更5月の第二日曜日は意識の外だった。
『この子にとっては、自分のことそういう認識なのか』
銀座のバイパスとして生まれた子供 11号線の面倒を見るようになって、数ヵ月。
子供特有(だろうと推測する)の奔放さに翻弄されることが多くて、正直苦労しているけれども。
11号線にとって『自分』が『特別』なのだと思うと、何となくくすぐったいような気持ちになった。
『母』というのはどういうものなのかは、よくわからないけれど‥‥
「ずっと、待ってたの?」
「うん!まっさきにわたしたかったから!」
日比谷の帰宅を待っている間、ずっと手に掴んでいたのだろうか。
差し出す花束の包装紙は所々くしゃくしゃで、包まれた花も何となく ほんの少しだけ元気がない、気がする。
だが当の本人は全く気にしていないようなので、日比谷も敢えてツッコまないことにした。
「ありがと。でも、何故薔薇なの?」
少年の手から花束を受け取り 日比谷はおや、と首を傾げる。
包まれていたのは 真っ赤な、薔薇が三本に飾りとして添えられたかすみ草。
知識でしか知らないことだが‥‥普通、母の日に贈る花といえばカーネーションではないだろうか。
もちろん、カーネーションでなければいけないわけではない、だろう。多分。
それに、これは彼の気持ちだろうから文句をつけるつもりはない。
だけど。薔薇が特別好きなわけではないし、当然そんな話をしたことがあるわけでもない。
今は春咲の時期だけれど、薔薇の方が高価なような‥‥なのに、何故だろう?
日比谷はそう疑問を感じずにはいられなかった。
「ひびやちゃんのこと、だいすきだから!おはなやさんが、だいすきなひとにあげるならばらだよってすすめてくれた!」
「‥‥」
何だろう、何か‥‥意味が、違うような。
ボタンを掛け違えたかのような、違和感が日比谷の心を過る。
間違っているのは11号線なのか、花屋なのか。
その間違いはどこで起こったのかはわからないけれど‥‥表現することも難しい、もやもやとした得体の知れない感覚に日比谷の表情がほんの少しだけ曇った。
「えへへ、だいすきだよ、ひびやちゃん!」
少年は微妙な表情の変化に気づかない。
その内心に秘めた葛藤ともなれば尚更、知る由もない。
だから、揺るぎない自信をありありと含んだ笑顔で日比谷をぎゅうと抱きしめる。
「‥‥ありがと」
何故だろう 子供の戯言なのに、素直に受け取れないような‥‥
全身の抱擁を受けながら、そんな心理的抵抗を感じずにはいられなかった。
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