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うなぎ関係ない名前のふたりがお送りする鉄道路線擬人化二次創作(紙端国体劇場様)ぶろぐ。
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もうすぐ本誌の発売日ではありますが。
以前やってたジャンルでお題創作をよく書いてたことを思い出しましたので。
カっとして書いた。
反省はあんまり。

本当はこないだの擬人化王国で結構西武本を買ったので西武創作がんばりたいんですが。
西武とか東武とか東急とか(いやまぁJRもなんですが)ってまず親会社とか路線の歴史を勉強しないとねって我に返って挫折してたりしております
とりあえず、まず1泊2日で西武線めぐりしたいです。
イワシ関東人だけど。

+ + + + + + + + + +
「日比谷ちゃん!」
終業後。自室へ戻り、シャワーを浴び終わって。
さぁベッドに入ろうとした刹那。ノックもそこそこに入り込んできた半蔵門に渋面を向ける。
「半蔵門、返事をする前に開けて入ってきたらノックの意味がないんだけど」
それでも、扉を数回叩いてから部屋に入るということを覚えただけでも成長したというべきなのだろうか‥‥
「それより、日比谷ちゃん!今晩、一緒に寝て!」
「は?」
ずかずかと近寄ってきた半蔵門の言葉に、ますます表情が険しくなった。
見た感じ、半蔵門の表情は普段通りで。
彼の言葉もまるで昼食を一緒にしようというくらいの軽いノリだ。
(本気か冗談かわからないような)口説き文句の類ではないようだが‥‥
「だって、寒いし‥‥静かすぎて、何だか落ち着かねーんだもん!」
無言のまま、不審の目を向ける日比谷に半蔵門が口を尖らせて言い訳を続ける。
そういえば   日比谷はふと、窓の外に視線を向けた。
『あぁ、降り出したな』
空を覆う重い雲から、羽毛のような雪が舞い散っている。
すぐにベッドに入るからと暖房をつけていない部屋にも、少しずつ厳しい冷気が侵食しつつあった。
『東武も東急も意外と雪に強いからなぁ‥‥』
日比谷と半蔵門は(お互いの路線は掠りもしないけれど)相互乗り入れの相手先会社という点では共通している。
東武と東急、双方とも雪で運行が左右されることはなさそう、だけれど。
普段滅多にない悪天候で何が起こるかわからない。
いくら地下鉄とは言え  否、地下鉄だからこそ、彼らとの接続に支障を出すわけにはいかない。
『‥‥しょうがないなぁ』
聞く耳持たず追い返して、ゆっくり休みたいのは山々。
だけど、思いついたらそうそう意思を曲げない半蔵門が大人しく引くとも思えない。
徐々に冷えつつある部屋で押し問答をするよりも。自分が引いて休んだほうがいい、ような気がする
というか正直、早く寝たい‥‥半蔵門への対応よりも、疲労と睡魔に負けた日比谷は早々に思考を放棄した。
「‥‥勝手にすれば」
変なことをするようなら、その時に無理やり追い返せばいいか。
それに、万一の事態のために自分と同じ時間に起こしておくのもいい、のかもしれないし。
物分りのいい自分に呆れつつ、日比谷はくるりと背を向けてベッドへと身をすべらせた。
「わーい!日比谷ちゃんだいすき!」
まるで散歩に出る前の犬のような顔で、半蔵門が日比谷の後を追ってベッドに入り込む。
「変なことしたら、追い出すからな」
成人男性二人が横になるには狭いベッド。
ここぞとばかりに抱きついてくる半蔵門の髪を引き、忠告とささやかな抵抗を見せる。
「変なことじゃなかったらいいんだな!」
「お前、やっぱり出てけ」
「へへ、日比谷ちゃんの心臓の音が聞こえる」
『‥‥本当に、強引にマイペースだな』
日比谷の胸に頭を摺り寄せて、きもちいーと呟く半蔵門にため息をつく。
窓の外に広がる、冷たくて白い世界。
日比谷は雪も、雪ゆえの静寂も嫌いではなかったが   今日は傍にいる彼のせいで耳に染みることはなさそうだ。
『‥‥まぁ、いいか』
抱き枕を抱くようにしがみついているものの、それ以上『余計に』触れてくる気配のない半蔵門に安堵する。
『いつも、この程度なら可愛げがあるのに』
そんなことを考えながら、日比谷も眼鏡を外してゆっくりと瞳を閉じた。



夢見月様配布お題:「夜更し」より「静寂が耳に染みる」
(http://aoineko.soragoto.net/title/top.html)

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