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うなぎ関係ない名前のふたりがお送りする鉄道路線擬人化二次創作(紙端国体劇場様)ぶろぐ。
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ご本家様で西武本も出たことですし!
というかジーン12月号で西武祭りもやったことですし!(もう2ヶ月前になりますが)

そんなわけで西武創作こっそり入りました!

国分寺×拝島ですけれど!
ちょっと関係性がアレでナニかもしれませんが・・・・
あまりベタベタに出来上がってるとは思えないのでクール&ドライな関係を目指してみました。
・・・・・・・たぶん←

+ + + + + + + + + +
「はいじまーーっ 慰めてくれっ!」
寝るまえに一杯寝酒でも    台所へと赴いていた拝島は、玄関口で帰宅直後の国分寺とばったり遭遇する。
『あぁ、ふられたんだな』
玄関で靴を脱ぐや否や、うわぁぁああっと泣き出して抱きつく同僚に拝島はすべてを察して息をついた。
「玄関口で騒ぐな。西武有楽町が起きる」
掛け時計に目を移せば、現在時刻は午前1時。
こんな時間まで出ていた成果がそれではと哀れに思わなくもないけれど。
開口一番の要求に同情が薄まるのも無理はない。
国分寺の身体を振り払い、無人の台所へと歩を進める。
『‥‥こいつのことだから、今朝の占いの結果とか気にしたんだろうなぁ』
今日、彼の出がけに占ったタロットの結果は平常運行とも言える最凶。
今朝は更に、星占いの結果も最悪だったのを拝島は知っていた。
人一倍占いやゲンを担ぐ性格を知っているから、占いだの運勢だのに引きずられて散々だったらしいことは安易に想像がつく。
『結局、そんなものは本人の気の持ちよう、なのだが・・・・・』
多少は責任を感じなくもない。
拝島は冷蔵庫を開き、扉に収めていた日本酒の瓶を掴んで。片手でグラスを二つ掴み、後方の青年へと差し出す。
「ヤケ酒なら付き合ってやるから、大の大人が泣くな。」
そのうち秩父と飲もうと思って冷やしていた、秩父の蔵元の日本酒だったのだけれど。
『まぁ、明日通常勤務だし。国分寺はそんなに深酒しないからいいか』
そんなことを考えながら、冷蔵庫の扉を閉じたところで   拝島は軽く身体を押されて態勢を崩した。
「うわ、っと‥‥」
支えを求めて、シンクの淵へと凭れかかる。持ったままの酒瓶とグラスを落とさなかったのは奇跡だった。
「慰めてくれんなら、酒より‥‥これがいい」
何をする   拝島の問う声は国分寺の言葉で遮られた。
唐突に    急速に至近距離へ近づいた顔から逃げる間もなかった。
不意に重ねられる、唇。
「ん‥‥っ」
啄む様に触れたのは二度、三度。
唇を割り、舌を差し入れ   唾液と吐息を絡ませる。
「‥‥ん、ふ」
咄嗟に頭を引いて逃れようとするが、執拗に重ねられた唇の間から、くぐもった声が漏れる。
呼吸をする間さえも与えられない   戯れというには、深すぎる接吻だった。
「‥‥本気で彼女が欲しいと思うのなら、そういう逃げはよくないぞ」
たっぷりと時間をかけた口づけから、ようやく解放されて。
酸欠でぼうっとする頭をどうにか繋ぎ止め、酒瓶を掴んだまま頬から耳元へと伝う唇を遮り離す。
敢えて拒絶でも許容でもない言葉を選んで紡いだ。
「嫌だったか?」
「‥‥そういう話じゃない」
覗き込む国分寺に、拝島は目を閉じて頭を振る。
濃厚なキスの直後だ。流石に顔を合わせられない    それに、不快じゃないから困る。
そんな本音は黙秘で押し隠した。
「この手の寂しさを紛らわせる相手に男を選ぶなというんだ。ゲイだって生まれた時から男が好きなのはほんの僅かだ。男で妥協できるようになってしまったら、そのうち男のほうがめんどくさくないと思うようになる。そうなったら彼女なんて一生できなくなるぞ」
そうなってもいいのか?腕を組み、冷静を努めて国分寺を見上げた。
「‥‥お前もそうなのか?」
「人を勝手にホモにするな。というか、お前自分が今どういう姿勢で何をしてるか、ちゃんと理解しているのか?」
シンクと自分の身体の間に拝島を挟み、動きを封じるように両腕をついている相手を軽く睨み付ける。
誰かの目に触れたら言い訳に困る様相。
現況を形成している張本人が言うには、あまりにもお粗末な質問だと拝島は思う。
「でも、お前秩父や狭山みたいに彼女云々いわないじゃないか‥‥かといって池袋みたいに会長命ってわけじゃないし」
「興味がないだけだ。そういうのは、がっつかなくてもそのうち自然に出来るものだと思うし」
「余裕だなー‥‥じゃあ、それまでの間ならいいだろ?」
拝島の顔、言葉   それらに嫌悪や拒絶の色がないことを察して。国分寺は目前の青年に再び唇を寄せる。
「お前、俺の言いたい事全然わかってないだろう」
頬に触れる感触に呆れつつ、拝島はふぃっと顔を背ける。
「さぁ‥‥どうだろうな」
逃げる顔を追って、触れてくる唇は拒まずに放置を決め込んだ。
この強引さとキスの手管があって、何故彼女が出来ないのだろうか。
それとも、拒まない自分が問題なのだろうか。
ぼんやりと、まるで他人事のように考えながら   拝島は再び降りてきた接吻を甘んじて受けた。
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